TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

ウェルカムパーティーPartⅡ

府医ニュース

2019年3月6日 第2885号

世代を超えて情報を共有

 大阪府医師会ウェルカムパーティーPartⅡが2月16日夕刻、大阪市内のホテルで行われた。研修医、指導医、府医役員ら約100人が集い、医療について語り合った。

 診療に従事しようとする医師は、医師法第16条の2第1項で「2年以上、臨床研修を受けなければならない」と定められている。この期間中の医師を「研修医」とし、府医ではC会員と位置付ける。府医の組織強化には管理医師であるA会員、勤務医を中心としたB会員、そしてC会員の協働が必須であり、その環境づくりが課題と認識。例年、4月には研修1年目の医師を対象にウェルカムパーティーを開催し、C会員の入会促進に取り組んでいる。今回のPartⅡでは、主に2年目の研修を終える医師へ、医師会が果たす役割を改めて伝達。自身のライフサポート面からも医師会員の継続(C会員からB会員への区分変更)あるいは新規入会を促した。
 当日は鍬方安行理事が司会を務め、冒頭に茂松茂人会長があいさつ。適切な医療提供体制の構築に向けた取り組みや地域に根差すことが医師会の活動だと紹介した。また、研修を終え、医師としての未来を描くには「情報の共有が重要」と指摘。医師会がその一助になればと加えた。そのほか、専門医制度や医師の働き方改革にも触れ、「医師会が先導しなければならない」と強調。すべての医師が一致団結して推進したいと力を込めた。
 続いて、加納康至副会長が、「医師会入会について」として、物理的なメリットを紹介。▽日医・府医医師賠償責任保険▽医師年金▽かかりつけ医機能研修制度▽女性医師支援――などを挙げた。続いて、医師の生活支援の観点から、森口英世氏(大阪府医師協同組合副理事長)、深見達雄氏(大阪府医師信用組合専務理事)が、各事業を説明。あわせて、笠原幹司理事より医賠責保険の詳細、宮川松剛理事から医師年金に関するプレゼンテーションがなされた。
 後半は、「新専門医制度の真実――あなたの未来はどうなる? 働き方改革を含めて」と題して星賀正明理事、宮川理事が講演した。星賀理事は制度の仕組みを解説するとともに、「働き方改革ともリンクしている」と述べ、幅広い世代の意見が必要と指摘。研修医らへ「医師会で議論できれば」と呼びかけた。宮川理事は、制度創設の背景などを分析し、「医師偏在解消のツール」としての運用を懸念。医師を縛る制度にしてはならないと声を強めた。最後に澤芳樹副会長が、医師会は医師を守ると同時に、「医療を発展させる組織である」と述べ、医師会活動への参画を求めた。また、自分の成し遂げたい仕事に向き合えることが人生の幸福であるとし、医師会として応援したいと締めくくった。
 第2部では懇親会を開催。各テーブルでは研修医と役員らが同席し、様々な話題で盛り上がった。また、会場には医師協同組合・医師信用組合のブースが設けられ、研修医らの相談に応じた。