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医師・医療関係者のみなさまへ

東成区 在宅医療・介護講演会

府医ニュース

2019年2月27日 第2884号

患者の意思決定を支援する

 東成区役所および同区在宅医療・介護連携相談支援室が主催する「在宅医療・介護講演会」が1月26日午後、同区民センターで開かれた。当日は講演やシンポジウムが行われ、近隣住民ら約150人が聴講した。
 開会あいさつで麻野篤・東成区長は、自身の母親を在宅で看取った体験を基に、「温かい介護・ケアが行われる街にしたい」と述べた。また、岩本伸一・同区医師会副会長は、在宅医療においては「本人の意思決定」が大切と指摘。講演会を通じて知識を深めてほしいと語った。
 最初に藤原洋一氏(東成区薬剤師会長)が、「身近な健康相談窓口『かかりつけ薬局』をつくろう」と題して講演。調剤薬局では「高度薬学管理機能」を担っていることや、在宅医療においては服薬指導・薬剤管理等を行い、「地域包括ケアシステムの中で患者を支えている」とした。引き続き、池山晴人氏(大阪国際がんセンターがん相談支援センター/社会福祉士・精神保健福祉士)が、「あなたらしい治療とくらしを選ぶために――『がん』と言われた時を例に、考えてみましょう」として、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)を示しながら、チーム医療の中で「患者の意思決定」を支援することが重要だと説いた。
 シンポジウムでは岩本氏が座長を務め、前田史一氏(同区医師会理事)、久世遼氏(歯科医師)、岡田錦氏(薬剤師)、高岸博子氏(訪問看護師)、中原英雄氏(理学療法士)、田端時子氏(ケアマネジャー)がパネリストとして登壇。意思決定支援に各職種がどう関わるかを中心に意見を交わした。