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医師・医療関係者のみなさまへ

第8回東成区多職種連携会

府医ニュース

2019年2月6日 第2882号

役割踏まえた支援を考える

 東成区多職種連携会が1月19日午後、同区民センターで行われた。第8回となる今回は、「自分の役割を見直し、他者の役割を知る――自立支援に向けた連携」をテーマに、グループワークを通じて住民にとって最適な支援の形を模索した。
 最初に麻野篤・東成区長があいさつ。2025年には65歳以上の割合が総人口の3割を占めるとされ、「地域包括ケアシステムは高齢者が安心して生活するためのアプローチになる」との見解を示した。その上で、本会が医療・介護・福祉の連携を深化させる機会になればと期待を寄せた。
 参加者の紹介、アイスブレークをはさみ、各グループで「自立支援に向けた連携」について協議が行われた。今回は、架空症例として、「脳梗塞後で麻痺・言語障害が残る61歳男性」の事例を検討。妻と2人暮らしで、「迷惑をかけたくない」「妻と一緒に映画に行きたい」という本人の希望を設定。各人の役割を踏まえ、どのような支援ができるかを話し合った。
 その後、グループワークの結果を発表。「患者本人の希望を尊重すること」を前提に、▽本人のモチベーションを保つためのリハビリを実施▽家族ぐるみで支援する▽障害福祉サービスを利用――など、様々な意見が述べられた。
 最後に長田栄一・東成区医師会長が閉会あいさつ。在宅での看取りには苦労も多いが、「患者に人生を充実させてもらっている」と自身の率直な思いを披露した。また、医療関係職種も同様の考えを共有しているのではないかと述べ、今後も地域住民のために尽力したいと結んだ。