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医師・医療関係者のみなさまへ

北河内6医師会と関西医大医師会との懇談

府医ニュース

2018年11月7日 第2873号

地域医療を守るため更なる連携を

 平成30年度北河内6医師会と関西医科大学医師会との合同懇談会が9月29日夕刻、大阪市内のホテルで開かれ、交野市・門真市・大東四條畷・寝屋川市・枚方市・守口市医師会と同大学医師会の関係者約330人が参集した。同懇談会は北河内医療圏の各医師会と同大学関連施設が緊密に連携することを目的として24年度から開催。圏域医師会関係者、同大学関係者が多数出席し、交流を深めている。
 第1部での学術講演に際し、当番医師会の藤本良知氏(枚方市医師会長)が開会あいさつ。117万人が住む北河内圏域には851診療所、61病院が存在するが、地域医療構想、地域包括ケアシステムを推進するためにも、基幹施設を擁する関西医科大学との連携を更に進めなければならないと強調した。
 その後、杉浦哲朗氏(同大学総合医療センター病院長)が座長を務め、山本大悟氏(同医療センター乳腺外科教授)が「乳がん治療/過去から未来」と題して講演。江戸時代に華岡青洲が世界で初めて全身麻酔による乳がん摘出術に成功したことを含め、今日までの診断と治療、手術などの進歩の過程について詳細に解説した。
 第2部の懇親会では茂松茂人・大阪府医師会長、香川英生氏(寝屋川市医師会長)があいさつ。このうち茂松会長は、高齢化が進展する中で、「骨太の方針」「財政制度等審議会」等の議論において医療費を強く抑制しようとする動きがあることに懸念を示した。また、医療環境が厳しさを増しており、国民とともに活動を展開すべきと主張。医療政策が決定される場面で医政の力が問われているとして、更なる協力を求めた。続けて、神崎秀陽氏(同大学香里病院長)の発声で乾杯が行われ、歓談が続いた後、高山康夫氏(関西医科大学医師会副会長)のあいさつにより盛会裏に閉会した。