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医師・医療関係者のみなさまへ

泉佐野泉南医師会70周記念式典

府医ニュース

2018年10月31日 第2872号

地域包括ケアを支える要に

 泉佐野泉南医師会(野上浩實会長)は10月13日午後、創立70周年を記念し、式典および祝賀会を泉佐野市内のホテルで挙行。3市3町(泉佐野市・泉南市・阪南市・熊取町・田尻町・岬町)の広域で組織される同医師会員や地元行政関係者、会員など約130人が集い、盛大な祝宴が開かれた。
 式典委員長の武井公雄・前会長のあいさつに続き、野上会長が式辞を披露。高齢者数が増加から減少に転じる2040年問題に触れたほか、IoTやAIなど技術革新が進む時代においても、地域包括ケアシステムを構築するための多職種連携の要となるのはかかりつけ医であると強調した。国民の安心を支えるための社会保障制度を堅持するには、国の医療政策に医師会の発言力を強化すべきと述べ、そのために政治に関与していくことも重要であるとした。
 来賓としてあいさつした茂松茂人・大阪府医師会長は、今日までの発展は「歴代の役員、会員の努力の賜物」と敬意を表した上で、現状の医療情勢を報告。「骨太の方針2018」では、後期高齢者を含めた国民負担の方針が示されるなど、医療制度は厳しい状況に置かれると懸念を示し、医師会が発言できる政治力を備える必要があると述べた。引き続き、千代松大耕・泉佐野市長、久禮 三子雄 【 "禮" は "ネ" (しめすへん)に豊】・岸和田市医師会長(七石会代表)、八木原俊克・りんくう総合医療センター理事長から祝辞が送られた。次いで30年、40年、50年以上在籍の会員が表彰され、50年以上で90歳を迎える音田篤氏が謝辞を述べた。
 記念講演では「医療政策を取りまく今日的課題」と題して自見はなこ・参議院議員が登壇。社会保障を巡る財源と人材、訪日外国人に対する医療提供体制、医師の働き方改革などについて、自身の活動を交えながら詳細に報告した。
 祝宴は同医師会看護専門学校在学生の校歌合唱により幕を開け、ピアノとサックスの女性デュオによるポピュラーナンバーが流れる中、歓談が続いた。