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医師・医療関係者のみなさまへ

学校医総合講習会

府医ニュース

2018年10月17日 第2871号

最新の学校保健情報など提供

 大阪府医師会学校医部会は9月14日午後、府医会館で平成30年度「学校医総合講習会」を開催し、約150人が参集した。本講習会は、府医指定学校医制度の認定希望者および学校医を対象とし、同制度認定に必須となる基礎単位取得を目的に実施されている。
 司会は森口久子・府医学校医部会副部会長(府医理事)が務め、冒頭、中尾正俊・同部会長(府医副会長)があいさつ。学校保健に関連する法規、府内の学校におけるアレルギー対応状況や最新の学校保健情報など、講習の内容を日頃の学校医活動に役立ててもらいたいと述べた。
 まず、「総論」では田中実氏(大阪府教育庁教育振興室保健体育課長)が「学校医の職務について」と題して講演。学校医の位置付けのほか、学校保健安全法および同施行規則における職務内容、学校の組織構造などが示された。また、大阪府の小・中学校での生徒の生活実態や健康問題、学校保健の今日的な課題を指摘。学校医には1.保健指導、健康相談実施者、2.学校保健委員会のリーダー、3.学校保健計画策定の助言者――として積極的に関与してほしいと要望した。
 学校での食物アレルギー対応については、大阪府教育委員会作成のガイドラインを基に説明。ヒヤリハット・事故事例を報告した上で、献立作成・調理・分配時の注意事項を挙げた。また、環境整備とともに緊急時の準備が必要であると強調し、「食物アレルギー緊急時マニュアル」の活用を勧めた。更に、府内の学校における結核対策の状況に触れたほか、運動器検診に言及。「運動器検診マニュアル」を示しながら、事前準備・検査方法・事後措置等の統一を図っていきたいと述べた。
 その後、3会場に分かれて「各論」を実施。内科健診(森口理事)、眼科健診(宮浦徹・府医学校医部会常任委員)、耳鼻咽喉科健診(森脇計博・同常任委員)――について、府医が作成した「学校医マニュアル」等を基に、健診を実施する上での具体的な留意点が伝達された。