TO DOCTOR
医師・医療関係者のみなさまへ

郡市区等医師会新会長に聞く― 2 ―

府医ニュース

2018年9月26日 第2869号

港区医師会 河村 禎人 会長

 平成30年6月開催の総会におきまして、西山和夫・前会長の後任として港区医師会長を拝命いたしました。
 港区医師会は昭和22年12月に創立され、以来約70年にわたり港区の地域医療を支えて参りました。港区の現在の人口は約7万1千人ですが、高齢者人口は約2万2千人で高齢化率は27%と、他地区同様に急速な高齢化を迎えています。喫緊の諸課題に対処すべく、病診、診診の連携は言うに及ばず、医療介護の連携、医歯薬三師会の連携、行政や地域との連携が潤滑に進むよう、本医師会が連携の要として役割を適切に果たせるよう努めて参る所存です。
 地域包括ケアシステムが現実的に機能するための基盤となるネットワークの構築は、地区医師会として求められる重要な機能であります。近隣の地区医師会とも情報を共有しつつ、引き続き地域医療に貢献できる医師会であり続けたいと考えています。今後ともご支援とご協力をお願い申し上げます。

大阪狭山市医師会 芝元 啓治 会長

 本年6月に砂川満・前会長のあと、大阪狭山市医師会長を拝命しました。東西を低い丘陵に挟まれ、中央に築造1400年の狭山池がある小さな市ですが、人口減少が危惧される中、子育て・教育に積極的な取り組みがなされ、若い世帯を中心に人口は微増しています。当医師会も今年創設70周年を迎え、ゆっくりと会員の世代交代が進んでいます。52名のA会員で、各人が意見を持ちながらも糾える綱のごとく活動をしています。
 私は平成10年医師会入会ですが、辻本雅一・元会長には国政等でのひたむきな選挙活動を、また地域医療に真摯に取り組む姿勢を見せていただき、砂川前会長には市等の行政との関係のもち方や情報収集の肝要さを教わりました。両先生に近付くべく医師会活動に取り組む所存です。更には精神科医として地域での認知症予防に貢献したいところです。
 他方、戦前に祖父が村の神社に奉務していた流れで、私も23年に神職資格を受け、河内長野市の高向神社に神主として奉務しています。折々の祭祀のほかに初宮・七五三で参拝されるご家族の笑顔に接することが何よりの喜びとなっています。また、在郷地主であったため、農地山林が残っており、休日はそれらの維持管理に精を出しています。周囲からは異色と評される新会長ですが、よろしくお願いします。

城東区医師会 勝田 吉重 会長

 地球全体に気象変動が起き、ここ数年猛暑の夏が続きます。7月には西日本に豪雨災害が起こりました。いつ大阪にも「経験したことがない」雨が降るかもしれません。
 毎年のように繰り返される豪雨災害ですが、大阪の現状および対策、特に城東区周辺はどうでしょうか? 私は城東区鴫野に住んでいます。40年ほど前は強い雨が降ると自転車が水しぶきを上げるので、両足を挙げて乗っていたのを覚えています。それほど雨水対策が遅れていました。大阪市が対策に立ち上がり、昭和57年5月、大口径の下水道幹線「天王寺~弁天幹線」(大阪ビジネスパーク/最大内径6㍍、長さ12㌔)が完成し、引き続き鴫野西~中浜幹線(内径3.25㍍、長さ1.6㌔)ができました。この完成により、ここ数年大雨が降っても雨水氾濫が起こらなくなりました。もう少し地域を拡大して寝屋川流域をみると、部分完成している鶴見~萱島の地下河川(将来は鶴見緑地から城東区を横切り大川へ流れる地下河川)、また、大阪府南部の若江岩田~久宝寺~今川~木津川へ注ぐ地下河川もできつつあり、水害から守られた大阪を目指して工事が進められています。
 今後、地域のハザードマップを参考にされ、地盤が低い土地の医院では日頃から対策を考えていただけたらと思います。

西成区医師会 山本 時彦 会長

 本年6月に大阪市西成区医師会長に就任しました山本時彦です。当医師会は今年2月に創立70周年の記念式典を無事に終えることができました。長い歴史の中で、例えばレインボー会というゴルフ同好会は、コンペの開催回数が600回を超えるなど、役員並びに会員同士の親交は厚く、意思疎通も良好です。医師会活動や地域医療連携なども、信頼と協調をモットーに進められています。
 今後の超高齢社会を見据え、在宅医療や認知症対策等の強化と、医療・介護の一層の連携を目指したいと考えます。ご支援、ご指導の程、よろしくお願いいたします。

布施医師会 松山 浩吉 会長

 本年6月より布施医師会長に就任しました松山浩吉でございます。布施医師会は「ラグビーのまち」を標榜してきた東大阪市に位置します。来年にはラグビーワールドカップ2019日本大会の4試合が「東大阪市花園ラグビー場」で開催され、海外からの多くのラグビーファンがこの花園ラグビー場で観戦されるのを楽しみにしています。
 ラグビーというスポーツにはワンマンプレーは通用しません。医療もしかり、医師ひとりが東大阪市民のために、また医師全員がひとりの患者のために良い医療を行えるように邁進して参りますので、今後とも皆様方のご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。

松原市医師会 上野 憲司 会長

 松原市医師会長に就任いたしました上野憲司です。
 専門は整形外科ですが、特にスポーツ医学を専門としてきました。現在の医師会の課題は、地域包括ケアシステムの確立、地域医療構想にいかに対応していくかであります。多様な価値観を尊重して、その人の生活、人生をも考えていくことが医療者に求められている時代において、傷害を負ったスポーツ選手と相談しながら、復帰を探るスポーツ医学の考え方が役立つような気がします。
 松原市は、生まれ育ったところです。良いか悪いか、一度も離れたことがありません。そんな自分だからこそ言える郷土愛「住んでよかった松原」を目指して、地域医療の発展に尽力していけたらと考えています。よろしくお願い申し上げます。