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医師・医療関係者のみなさまへ

本日休診

おもてなし2

府医ニュース

2018年9月19日 第2868号

 ヨーロッパ内某国の某空港、某航空会社のチェックインカウンターでのことです。
 次の次が私たちの番になった時、突然係員がカウンターを閉めて立ち去ってしまいました。待てど暮らせど、その係員は戻って来ず、替わりも来ません。その間に、私たちの後ろにどんどん列が伸びて、あっという間に数十人にはなったと思います。隣にもうひとつ係員のいるカウンターがあったのですが、誘導する人もいないのか、係員のいない方にばかり列が伸びていきました。
 やがて、隣のカウンターの係員が移動してきて、私たちの列の受付が再開しましたが、開いているカウンターがひとつであることに変わりはありません。私たちのチェックイン後、後ろの長い列がどうなったのかは知る由もありません。
 日本であれば、コンビニのレジでも2、3人も並んだらすぐに隣のレジが開きます。いわゆる「おもてなし」です。しかし、もし3人並んでも隣のレジが開かなかったら、この店はサービスが悪いと感じてしまうのではないでしょうか?
 私は以前本欄に「おもてなし」という題で、サービス向上に努めれば努めるほど、利用者の求めるレベルが上がってしまい、働く人の心身への負荷となってしまう危惧を書きました(本紙第2740号)。
 本気で働き方改革をするのであれば、利用者も多少の不便は覚悟しなければならないのか、あるいは、AIの活用でサービスと労働軽減が両立できる時代が来るのでしょうか?(瞳)