第40回臨床検査精度管理調査結果報告書

第40回臨床検査精度管理調査結果報告書 page 87/368

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― 87 ―1)測定法の年次推移 平成24年度精度管理調査の試料8、9はシスメックス㈱の協力により昨年同様、健常人尿にD-グルコースを以下の濃度になるように添加したものを凍結乾燥品とし、精製水 5mLを添加して....

― 87 ―1)測定法の年次推移 平成24年度精度管理調査の試料8、9はシスメックス㈱の協力により昨年同様、健常人尿にD-グルコースを以下の濃度になるように添加したものを凍結乾燥品とし、精製水 5mLを添加して溶解してから使用するようにした。D-グルコースの添加量は昨年度と同じ濃度で、試料8で100mg/dL 、試料9で250mg/dL とした。したがって目標ランク値は、試料8で3および4、試料9で4および5と設定した。尿ブドウ糖測定の参加施設数は253で、そのうち246施設が自施設で実施しており、7施設が他施設へ委託していた。参加施設数は昨年度と同様であった。 機器判定の採用率は66.4%で昨年度より若干増加していた。各メーカーの採用比率は昨年度とほぼ同様であった。2)測定法別・メーカー別測定結果 今回の報告結果を測定法・メーカー別に別途集計表に示した。全体の分布を比較すると肉眼判定の方が、高めに報告されている傾向があった。その一部を表21-1に示した。試料8では、最頻値100mg/dL前後のところ、1000mg/dL前後と報告した施設が1施設認められた。試料9では、最頻値250mg/dL前後のところ、痕跡と報告した施設が1施設認められた。また、この2施設を含む合計3施設で試料8と試料9の報告値が逆転していた。肉眼判定では術者間差も存在し、また尿の添加量や、判定までの静置時間によって判定に差が出る。しかも、試料8を1000mg/dL前後と報告した施設は、尿蛋白でも最頻値100mg/dL前後のところ、1000mg/dL前後と報告しており操作方法に問題があることが強く疑われた。機器判定では、全ての施設が目標ランク値±1ランク以内に入っていた。その中で、臨床上問題はないがシーメンス社の結果が23年度・24年度と若干バラツキ傾向にあった。また、同社の機器・試薬を用いて両試料ともに最下ランクを報告した施設は同じ施設で、21年度から継続して低値傾向報告がなされていた。機器の点検もしくは試験紙や標準液の管理状況確認などを行った方がいいのかもしれない。本報告書がそのきっかけになることを願う。一方、試薬製造元が栄研化学社で、測定機器がシスメックス社UFシリーズとしている施設があった。加えて尿蛋白と同様に、「機器判定」としながら、検査機器を特定されていない施設が5施設あった。調査実施側としては、結果などの入力・選択時に、警告を表示するなど、参加施設のケアレスミスを軽減させる工夫が必要かもしれない。3)まとめ 目標ランク値を示した施設は、試料8では253施設中245施設(96.8%)、試料9では253施設中239施設(94.5%)、目標ランク値に近い値を示した施設まで加えると、試料8・9ともに252施設(99.6%)と良好であった。目標ランク値から離れた値を示した施設はいずれも肉眼判定で、試料8で1施設(協和メデックス社)、試料9で1施設(ロシュ・ダイアグノスティックス社)であった。機器判定では、目標ランク値から離れた報告はなかったものの、全体的に尿蛋白に比較してバラツキが大きい傾向は例年通りであった。標準化とまではいかなくても、少なくとも低値側(感度面)でのメーカー間差軽減に取り組む必要があると考える。(21)尿ブドウ糖