臨床検査精度管理調査結果報告書

臨床検査精度管理調査結果報告書 page 83/378

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― 81 ―2.尿一般検査(20)尿蛋白1)測定法の推移 平成23年度精度管理調査の試料8、9はシスメックス㈱の協力により昨年同様、健常人尿にヒト血清アルブミンを下記の濃度になるように添加したものを凍結乾燥....

― 81 ―2.尿一般検査(20)尿蛋白1)測定法の推移 平成23年度精度管理調査の試料8、9はシスメックス㈱の協力により昨年同様、健常人尿にヒト血清アルブミンを下記の濃度になるように添加したものを凍結乾燥品とし、精製水5mLを添加して溶解してから使用するようにした。ヒト血清アルブミンの添加量は昨年度と同じ濃度で、試料8で30mg/dL、試料9で100mg/dLとした。しかし、報告に一定の幅が認められたため、今回の目標ランク値は、試料8で2、3および4、試料9で3、4および5と設定した。尿蛋白測定の参加施設数は265で、そのうち256施設が自施設で実施しており、9施設が他施設へ委託していた。参加施設数は昨年度と同様であった。 機器判定の採用率は64.1%で昨年度と同様であった。各メーカーの採用比率も昨年度とほぼ同様であったが、シスメックス社の肉眼判定(3施設)が本年度は全てシーメンス社へとシフトしていた。一方で、シスメックス社機器判定が昨年度の6施設から9施設へと増加していた。2)測定法別・メーカー別測定結果 今回の報告結果を測定法・メーカー別に別途集計表に示した。その一部を表20ー1に示した。試料9では、最頻値100mg/dL前後のところ、1000mg/dL前後と報告した施設が1施設認められた。この施設は昨年度、栄研化学社の試験紙を使用しており、報告結果は目標ランク値と一致していたが、本年度は協和メデックス社の試験紙に変更されていた。肉眼判定では術者間差も存在し、また尿の添加量や、判定までの静置時間によって判定に差が出る。昨年度も協和メデックス社試験紙を採用している施設で大きく解離した報告結果があった。判定に関わる何らかの問題点が存在するのかもしれない。一方、製造元が同じ(東洋濾紙社)であるにもかかわらず、販売元が異なるだけで、試料9の判定に解離が認められた。術者間差なのか試験紙に起因するものなのか検証を試みたい。3)まとめ 目標ランク値を示した施設は、試料8では265施設中265施設(100.0%)、試料9では265施設中263施設(99.2%)、目標ランク値に近い値を示した施設まで加えると264施設(99.6%)と良好であった。目標ランク値から離れた値を示した施設は試料9での肉眼判定1施設のみであった。一方、本来対応していない試験紙と分析装置の組み合わせ(協和メデックス社の試験紙を用いて、シーメンス社の機器で測定)での報告が1施設あった。また本年度、いわゆる生化学自動分析用尿中蛋白量測定試薬による報告をされていた施設が3施設あった。尿中蛋白量測定という意味では問題はないが、いわゆる「尿一般検査」として分類可能なのか今後の課題としたい。