臨床検査精度管理調査結果報告書

臨床検査精度管理調査結果報告書 page 126/378

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―124―3)成績およびまとめ:主試験、副試験の方法別判定結果(表35-6) 試料16-A「供血者」の交差適合試験の主試験をSALで実施した192施設(87.3%)と、副試験をSALで実施した178施設(80.9%)の全てが陽性(....

―124―3)成績およびまとめ:主試験、副試験の方法別判定結果(表35-6) 試料16-A「供血者」の交差適合試験の主試験をSALで実施した192施設(87.3%)と、副試験をSALで実施した178施設(80.9%)の全てが陽性(陽性率:100%、2+以上:96.8%)であった。従ってSALを確実に実施することが、ABO異型輸血を回避できる重要な手段となる。未実施の施設では最低限取り入れて頂きたい方法である。 試料16-B「供血者」の交差適合試験の主試験でAL実施の31施設で陽性となっているが、抗Jraの反応態度から考えて引き続いて実施したAL/IATの結果が入力されたのではないかと考えられる。逆にIATで陰性となった36施設(16.4%)の結果を見逃しと考えると、見逃し率は反応増強剤を用いないSAL/IATが29.0%(9/31)、AL/IATが5. 2%(3/58)、LISS/IATが25.0%(2/8)、PEG/IATが19. 2%(20/104)、CB/IATが8.3%(1/12)、CG/IATが7.1%(1/14)、血球膜固相法が0%(0/1)であった。不規則抗体の種類や検査方法によって検出感度に差を生じるが、それ以上に基本的な手順の良否によってかなりの差が出ることもあり、各施設での適切な対応策が重要になると思われる。 尚、表35-7には交差適合試験の受託施設の検査方法と委託施設数を示したので参考にされたい。4)総括 ABO血液型不適合および不規則抗体による不適合を交差適合試験によって、確実に検出し不適合輸血を未然に防ぐことを目的とした。交差適合試験には、ABO血液型不適合の最終チェックができるSALと、臨床的に意義のある37℃で反応する不規則抗体を検出できるIATを組み合わせることが不可欠であり、1方法単独で検査することは極力避けたい。特に不規則抗体を検出できなかった施設については早急な改善を求めたい。技師の個人差をなくしヒューマンエラー防止に有効である自動化や標準化が可能な機器法と、緊急時や稀な症例にも対応できる試験管法の反応原理などの違いを十分理解し、日常的に十分な研修を行っておくことが必要である。今回の精度管理では、結果入力において登録ミスなどが目立った。これらのエラーは、事務的エラーと同様に捉えると輸血事故に直結する危険性を含んでいる。常に、「安心で安全な輸血」を心がけて頂きたい。?試料提供・・・大阪府赤十字血液センターから血液の提供を受け、大阪府医師会にて分注、梱包、       送付した。?参加施設・・・220施設で自施設検査は16-Aが213施設(96.8%)で外部委託は7施設(3.2%)、       16-Bが211施設(95.9%)で外部委託は9施設(4.1%)であった。?術式・・・ABO血液型の不適合を検出でき、かつ37℃で反応する臨床的意義のある不規則抗体を     検出できる間接抗グロブリン試験を含む適正な方法を用いることが重要である。?正解・・・試料14「受血者」はA型Rh(D)陽性で不規則抗体(抗Jra)を保有、試料16-A「供血     者」はB型Rh(D)陽性でABO血液型不適合(検査陽性率:100%、正解率:89.1%)、     試料16-B「供血者」はA型Rh(D)陽性、Jra陽性でJra血液型不適合(検査陽性率:     85.0%、正解率:76.8%)である。