■「前立腺肥大症」は、前立腺が病的に肥大し、排尿障害を起こします
前立腺は男性だけがもつ臓器で、50歳代後半になると、誰でも大きくなっていきます。それ自体は加齢による生理的な変化ですから病気ではありませんが、前立腺が病的に肥大し、尿道を圧迫して排尿障害などの症状を起こすようになると、「前立腺肥大症」という病気とされます。
■薬物療法や外科的治療が用いられます
排尿障害がひどくない場合は、薬による治療が行われます。薬によっては性機能を低下させる副作用があるものもあります。
排尿障害がひどい場合は、次のような外科的治療が必要です。
●温熱療法:尿道や直腸から「カテーテル」という細い管を挿入し、前立腺にマイクロ波を当てて温める。1回で効く場合もあれば、何回も治療が必要な場合もある。
●尿道拡張法:「バルーン(細長いゴムの風船)」を尿道に挿入し、肥大した前立腺によって圧迫され狭くなっている部分で膨らませ、尿道を広げる。
●尿道ステント法:狭くなっている尿道に「ステント」という管状の器具を挿入して、尿の通り道を確保する。
●経尿道的前立腺切除術:根本的な治療を望む場合は前立腺の切除を行う。内視鏡で肥大した前立腺を削り取ったり、レーザー光線で前立腺を焼き切る。通常、1週間程度の入院が必要。
■前立腺の肥大に悪影響を及ぼす薬やアルコール
かぜ薬や精神安定剤、アルコールは、前立腺の肥大に悪影響を及ぼすことがあります。前立腺の肥大が見られる人は注意が必要です。
●かぜ薬や精神安定剤:中でも「抗コリン作用」や「抗ヒスタミン作用」を持つ薬には、排尿困難の症状を悪化させる副作用がある。
●アルコール:利尿作用がある上に、前立腺を膨張させる作用があるので、飲み過ぎには注意が必要。
| 前立腺肥大症は、早期に症状の進行を抑える治療を受けることが大切です。また、前立腺がんとの鑑別が困難な場合があるので、疑わしい症状があれば、早めに泌尿器科を受診するようにしましょう。 |
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