食生活の欧米化などによって、「大腸がん」になる人は、ここ20年間、増え続けています。しかし、大腸がんの死亡率はあまり高まっていません。これは大腸がんが、早期に発見できれば治癒する、治りやすいがんであることを意味しています。進行がんであっても早い段階であれば、手術法の選択肢は広がります。簡単な便検査で発見できますので、定期検診を欠かさず受けるようにしましょう。

■早期にはほとんど自覚症状がない
 大腸がんは、早期の場合、ほとんど自覚症状がなく、ある程度進行してから「便に血が混じる」「腹痛が起こる」「排便の習慣が変わってくる」などの症状が現れます。
 したがって、早期にがんを発見するには、症状がなくても定期的に検査を受けることが必要です。40歳を過ぎたら、1年に1回は「免疫便潜血反応検査」を受けることが望ましいでしょう。
 この検査は、便を検査するだけの簡単なものですが、進行がんで95%、早期がんでも50%が発見できるようになっています。この検査が陽性であれば、精密検査として肛門からバリウム(造影剤)を入れて、大腸全体のエックス線撮影を行う「注腸エックス線検査」や、肛門から内視鏡を挿入する「腸内視鏡検査」を行います。

■大腸がんの進行度は深さとリンパ節転移の有無
 大腸がんの進行度は、がんの大きさではなく、大腸の壁に入り込んでいる深さとリンパ節転移の有無などで決まります。がんは4層からなる大腸の壁のもっとも内側の粘膜層に発生します。2層目までに止まっているものが「早期がん」、3層目まで進むと「進行がん」になります。この段階では、肺や肝臓など他の臓器への転移の可能性もあります。

■手術法を理解し、治療を受けよう
 大腸がん治療の基本は手術です。早期がんの場合は、肛門から内視鏡を挿入し、病巣部を切除する「内視鏡的粘膜切除」を行います。進行がんの場合は、基本的に開腹切除が必要です。
 医師は、がんの根本治療を目指しながら、同時に手術後の患者さんの生活を考え、どう治療すればよいかを考えます。患者さん自身も大腸がんという病気とその手術法をよく理解して、納得して治療を受けることが大切です。

 

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