ガス栓の閉め忘れやカギのかけ忘れが気になって、もう一度確認するようなことは誰にでもあります。しかし、いくら確認しても不安になって、繰り返し確認せずにはおれないため、次の行動に移れないような場合には、「強迫性障害」が疑われます。 ●「強迫性障害」とは
 不安がひどくなり、自分でも気にする必要がないとわかっていても、気になって頭から離れずに、ほかのことが手につかなくなることを「強迫観念にとらわれる」と言い、この強迫観念が異常に強くなって、日常生活にまで支障をきたす状態が「強迫性障害」です。本人もバカバカしいことだと自覚していますが、やめられないのです。強迫観念や、それに伴う行動上の問題には次のようなものがあります。
ガス栓の閉め忘れや鍵のかけ忘れが気になって、強い不安に襲われます。
自分が汚いものにさわるのではないか、細菌に感染するのではないかなどという強迫観念から、特定のものにさわることができなくなります。公衆電話の受話器や電車の吊り革にさわれない、公衆トイレに入れないなどが多く、ひどいときには家から出ることができなくなります。
満員電車に乗ると女性にワイセツな行為をしてしまうのではないか、プラットホームにいると電車に飛び込んでしまうのではないかなど、絶対にそんなことをするはずがないと頭でわかっていながら、その衝動にかられそうになって不安になります。
机の上が乱雑だと強い不満を抱いたり、物が対称に並んでいないと気になってしかたがなくなります。
手の皮膚がすり減るほど手洗いを繰り返すなど、何度も何度も同じ行動を繰り返してしまいます。

■几帳面で融通がきかない性格の青年に多い
 「強迫性障害」は真面目で几帳面、細かいことにこだわるという性格の人に比較的多くみられます。発症のきっかけには、男性の場合、学業不振や進学、過労など、女性は異性関係、結婚、妊娠、出産、育児の悩みなどが多くみられます。
 「強迫性障害」は、その約3分の1の人がうつ病を伴います。また強迫性障害の人で、一生のうちにうつ病を起こす可能性がある人は、60〜70%に上ると考えられています。ですからできるだけ早く精神科を受診し、薬物療法や精神療法を受けることが大切です。
 治療にはやや時間がかかります。また、症状がなくなったからといって、勝手に治療をやめてしまうと再発する場合もありますので、医師とよく相談しながら気長に治療を続けましょう。

 

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